解体 荒廃 小さい頃に上った背の高いクルミの木から見える空をつぶして
日々の生活を繋ぐには 両手を高く挙げて広げるよりも前に出して背中を丸める
皆同じように こんな姿になってしまったのは誰のせいでもなく
小さな画面を通して 繋がる文章 画像 動画 音声 思い思いに僕らの表情は無く
「また 明日」 昔から 僕らは言葉を返すことを求めていなくて
小さいけれど たくさん集めた 自分のために送ることが出来るコレクション
あまりに周りが型にはめるから 本当の笑い方はもう忘れちゃった
最近は 仮面を被って自分を演じることが出来る場所があるから せめてと理想の自分になった
僕が育った故郷では 校庭にずっと立っていると 頭虫がやってきて 上を向くことの邪魔をする
同じだった 仮想現実とかバーチャルとか どこにいっても言葉を吐くためには誰かが必要で
コメントに残される言葉には 救いを期待することもできない自分よがりの文字
そっと閉じた方がいいよ また明日には 違う人が同じことを言うから