MENU

当サイト(小説ブログ)内に記載されている文章コンテンツの内容は、あくまでもフィクションであり、運営者の価値観に基づいて感じたことや考えたことを文章にしています。

また、当サイト内(小説ブログ)のコンテンツはWebに関する新しい技術導入を含んだ「Web小説ブログサイト」として運用されております

伝え方が曖昧なのを承知で、お願いするのも大変恐縮ですが、なんか色々新しい技術を導入したりして検証をしているんだなと、応援していただけますと嬉しいです。

当サイト内の文章を用いてライブ配信アプリの朗読枠で読み上げたり、YouTubeなどの動プラットフォームによる朗読配信の読み上げコンテンツとして利用していただくのも全く問題ありません。そのほか、朗読関係のイベント等で、当サイトのコンテンツがお役に立てば幸いです。

もし、その時に、当サイトの紹介やURL(https://pen1.jp/)の記載が可能で、紹介していただけたらスゴく嬉しいです。宜しくお願いいたします。

当サイトのURL

https://pen1.jp

季節と一緒に生きている

休日はいつも散歩か読書をするという、特に、特別何か特徴があるような休日を過ごしているわけではない。強いていえば、散歩の途中は、住宅街からの突き当たりから、左に角を曲がれば、映画館のある、少し活気がある商業地域があるので、気まぐれで映画を見ることもあるくらいだ。今日もそんな感じの過ごし方。

今日は、本屋に向かって、その日に限って、普段行かないジャンルの棚など、普段は気にも留めなかった場所の書籍を手にとる。そして、何冊かをパラパラめくってみて、また元に戻す。無為、というべきか、そんなことをしている内に、いつの間にか時間が過ぎていく。しかし、この行動は意味がないようで、でも、これも僕の1日で。

行きつけの本屋とかがあると少しだけ面白いこともある。本屋の店員の方とは顔見知りになるから、僕がいつもと違う行動をとると、目が合う。気になっているほどのモノではないのだろうけど、いつもの行動と変わりがあると反射的に気になるのかも知れない。そんな感覚は、自分にも経験のあることだった。「こんにちは。」そんな言葉な感じの会釈みたいな事でも、その一言だけで、十分すぎるほど、その休日には変化がある。

それが、なんとも言えず心地よいと思えるのは、少し幸せなことだと感じている。平日の仕事場では、上司、同僚、部下というような面々の人間関係。そういったことで日々は消耗する。だからこそ、こうして、何も気にせず、互いに軽い会釈で済む程度の出来事が、好きなように過ごしているという時間を感じさせてくれるのである。

そんな大切は、幸せだと感じる要因のひとつで、「それならそれで良いじゃないか。」なんて思ってしまうから、思考というものは純粋である。だからこそ、こんな自分の気持ちを大切にしたいと思うのだけれど、人は疲れると、こんな小さな変化や日常を楽しむ視点をもてなくなってくる。

どうすればいいのか分からない。「深呼吸して空を見て。青くて綺麗。少し落ち着くよ。」そんな言葉にだって怒りをあらわにする人もいる、だからといって、それ以上どうにかしようとはしないけど。結局、余計なことばかりしてしまう、よくある話だから、やっぱり、そうなる前に、大切にしておく自分の好きな何かの時間があるのは、大事な事だとか思ったりするわけです。

ただ、そうこうしているうちに、時間は過ぎてしまうわけで、人生というのはそういうものなんでしょう。そんな感じで休日の終わりを感じながら、翌日の準備をするわけです。

そうして、いつも通りの時間を過ごす中で、ふと、思うのです。明日が来ること、今日が終わることは当たり前のことだけど、当たり前すぎて、明日が来ないことがあることも忘れがちになってしまうものです。なんてことを考えて、なんとなく、今日の終わりを感じるわけなのです。

馬鹿らしいと思うかも知れないのですが、明日が来るって特別なことです。体が疲れ果て、正常を忘れ眠ることもままならず、会社、いやむしろ、会社の持ち主というか「株式会社」を説明するにはちょっとややこしいのですけれど、誰かの富のために、少量の生きる糧をもらいながら生きていくことの疲労は、自分が思っているより、身体に負担が凄く掛かっているものなのです。

一度でも、ずっと、そのまま寝てしまうようなことを経験すると分かる事があります。それも複数回経験すると。寝ていることも気づかない。物語はそこでおしまい。でも終わりも気付かない。それくらい突然で、だから「おはよう」とか「ただいま」とか、そんな言葉も好きになれるのだと。

ただの現実逃避とも思える、こんな文章の、それでも、その時の僕にとってみれば、確かにあった出来事や救いがあって、どこか懐かしく、時が経って、勝手に綺麗な思い出話にされる、それが、聞き覚えのない声になっても語り継がれていって、何だか軌跡を紡ぐ物語にされていくのだから不思議なものです。

「目を開けると、そこは真っ白な空間でした。そこには何もない、ただただ、白いだけの空間に。」

こんなモノは何もない。無、黒、虚、そんな言葉の方がよっぽど正直だと。常々に思う、1度きりの人生に最後、この人は一体どんな言葉を残すのだろうと。そんなことを思うと、日々の生活はとても、むなしくて、それでも小さな気づきになって。それは本当に無意味なことなのに好きになれるのです。

まるで虚無のような、言葉では表しにくい、そんな場所を知る前に、僕はいつもの休日をただ、リアルな悪夢よりは全然マシだと思いながらその日を終えるのです。

朝起きて、軽くシャワーを浴びたあと、手軽に作れる朝食を食べて、鏡を見ながら歯磨きをする。いつもの服装に着替えて、準備を済ませる。戸締まりをして、玄関のドアノブに手をかける。鍵をかける。ここまでの何気ない日常に、季節の気分でやってくれる埃だらけの床に日常を感じて、今日また。

  • URLをコピーしました!

著者

複数のブログサイト制作と運営、イラストデザイン、3DCG制作、エッセイや短編小説、私小説などの、色々なコンテンツを制作しています。







目次