MENU

当サイト(小説ブログ)内に記載されている文章コンテンツの内容は、あくまでもフィクションであり、運営者の価値観に基づいて感じたことや考えたことを文章にしています。

また、当サイト内(小説ブログ)のコンテンツはWebに関する新しい技術導入を含んだ「Web小説ブログサイト」として運用されております

伝え方が曖昧なのを承知で、お願いするのも大変恐縮ですが、なんか色々新しい技術を導入したりして検証をしているんだなと、応援していただけますと嬉しいです。

当サイト内の文章を用いてライブ配信アプリの朗読枠で読み上げたり、YouTubeなどの動プラットフォームによる朗読配信の読み上げコンテンツとして利用していただくのも全く問題ありません。そのほか、朗読関係のイベント等で、当サイトのコンテンツがお役に立てば幸いです。

もし、その時に、当サイトの紹介やURL(https://pen1.jp/)の記載が可能で、紹介していただけたらスゴく嬉しいです。宜しくお願いいたします。

当サイトのURL

https://pen1.jp

月明かり

帰り道、陽が落ちるこの時間は、川の上に掛かっている高架線に車両が通ると、いつも吠えている犬がいるんです。同じ毎日は何となく日々の中に溶け込んでいて。だから、「あっ、今日は吠えていないな」って。身体は覚えていて、いつもと違うと気付くんです。けれど、どこで吠えているかなんて気にしていないから。そういう日が何日か続けば、変わる景色の変化が段々と気にならなくなっていくんです。

これって、帰り道に限らず全てがそうだと言えると思うんです。近所で誰かが引っ越していったってそうだし、職場から居なくなっていく人たちの背中を見つめても、次の日には、何事もなかったかのような毎日に戻るんです。

考えることは少ない方がいい。あきらめるんじゃなくて、これは、自分を大切にするため。誰かに毎日を預けていることに疑問を抱いて、違和感を感じる夜のために、アパートのすぐ近くにあるコンビニに寄って、ごまかす材料を探すんです。

玄関の鍵を開けて、街灯で薄暗く見える部屋の中に明かり。眠りに付くときには、カーテンを全部閉めないと明るいんです。元気が出ないときには、カーテンを開けたまま。最近気付いたんです。カーテンが開いたまま、電気を付けないで夜空を見上げるんです。けっこう、空いっぱいに星は輝いていて。すぐそばの街灯から入る光がすごくもったいない。六畳一間の部屋、そんな夜、それでも私は素敵だと思いますよ。そういう毎日。

私、知っているんです。努力して何かを変えたとしても、そんなことは誰も気にしないし、自分も、誰かの頑張ったこと。あんまり、気にしないでしょう?だから、誰かと比較したり、自分がどうかなんて気にする必要はないと言いたいんです。只々、「貴方の人生は美しい。」そんな口に出すには恥ずかしい言葉を心に秘めておいて。

その気持ち、すごく大切にしてほしいんです。そうやって過ごす毎日が、周りの人も自分も、全てを包みこむように生きていくことが出来れば。それだけで、貴方は世界を明るくしているんです。

YouTubeで朗読動画を作りました

AI音声合成技術を用いた朗読音声を利用して、このページの作品を朗読動画にしてみました。

月明かり|朗読動画
  • URLをコピーしました!

著者

複数のブログサイト制作と運営、イラストデザイン、3DCG制作、エッセイや短編小説、私小説などの、色々なコンテンツを制作しています。