着席するときは いつもため息からはじまる
座席に座っている彼らを後ろからみて スマホに映るのは自分と1日の時間割
頭を抱えているやつばっかりが 自分の世界で悩みの帽子をかぶってる
何を読んでいるのか 何を書いているのか 分からないまま過ぎていく毎日
声に出して 僕が話している前にいるのは 心は真っ白なのか何なのか 全く色が分からない
そして それはいつも とか言いながら 1年が経てばまたリセット 疲れたと ため息をつきながら
この人生 自分の未来 そして世の中のあらゆるモノにたいして 反抗的な態度は全部意味が無くて
この世界の 早朝の電車での暮らしにくさは 学校に通うときとの暗さとは比べものにならない
過ぎてしまえば 教室も廊下も窓から差していた光も
いつも楽しそうで、生き生きしている そんな綺麗な思い出になっていくのは何故なのか
毎日が透明人間 そして終わりはいつも 涙する夜だ
電車は満員だった 私は憂鬱な言葉とビジネスバッグの間に挟まれている
こんな毎日なら 部屋でスマホを見ながら狂気に満ちたSNSを見ている方がマシだ
誰かが 何か面白いことを言ったとか 言わないとか
誰かが 誰かに意地悪をしたとか しなかったとか
誰かが 誰かについて何か言ったとか言わないとか 誰にとってもどうでもよいことばかりで
線路の上を走りながら 上書きされる記憶と電車は満員で 置き換わることも 誰もが自分の居場所を持たないことを知っている
静寂とは言いがたい毎日の感情で 毎日が長旅のようで退屈が抜けきらない
日々の中で見てきたもの 私が知っている 顔が付いている空人形
毎日 ついてきた人々の顔 私の目が覚えた顔 無視しても何も問題ない どうせ帽子をかぶってる
そして 無視することを覚えた歳になった